今回は大好評企画の当メディアの運営会社でもある株式会社MTI.Networkに頂いたお問い合わせで読者の方も参考になるかと思い、ご質問者様にも承諾を得て、ご質問内容と回答をご紹介させていただきます。
3Dスキャン技術を用いて、3DCADデータにしたい会社さんはぜひ参考にしてください。

ご質問内容

自社で開発したエアロ(フロントバンパー、リアバンパー)があるんですが、以前から依頼していた工場が倒産してしまい、現物はありますが、CADデータや金型などすべて無くなり、知り合いから3Dスキャンでデータに出来ると聞きましたが本当でしょうか?

試エアロの現物はありますが、データにすることは可能でしょうか?

自動車用のエアロでしたら3Dスキャナと3Dモデリングソフトと3DCADソフトを使用して3Dデータを作製することが可能です。

3Dスキャン&データ製作で対応出来るということがわかりましたが、依頼する会社のここを見たり聞いたりして、会社選びをした方がいいよというポイントを教えてください。

3Dスキャンと3Dデータ作製に関して会社選びに特別なポイントというものはありませんので、「会社情報」「実績」「保有設備」「保有ソフト」等を正直に開示している会社であれば問題は無いと思います。
もう一つ挙げるとすると3Dデータは用途によって作製の仕方が異なりますので、用途を詳しくヒアリングしてくれる会社の方が後々ご自身が困る事も少ないかと思います。

車体にエアロがついており、両面をデータにしたい場合は外したほうがいいでしょうか?

両面のデータが必要な場合はエアロを外して両面の3Dスキャンを行います。
エアロを外すことができない場合は表面のデータをベースに厚みをつけて裏面の形状を形成することも可能ですが、表面と裏面の形状が同じになります。

塗料(光沢あり)が塗ってあり、それでもスキャン出来ますか?

測定物に光沢がありますと測定光が反射して正確なスキャンができなくなりますので、通常は白い粉をスプレーしてから3Dスキャンを行います。
3Dスキャナの中には光沢があってもそのままスキャンできると謳う装置もありますが、色や光沢の具合によっては白い粉のスプレーが必要になることもありますので注意が必要です。

データの誤差はどのくらいありますか?

エアロですと3Dスキャンの範囲が広いため、±0.1~0.2mmの測定誤差は発生すると考えた方が良いと思います。
3Dデータへの変換の際にさらに誤差が発生しますが、データの作り方や数値の丸め方によって誤差の大きさは変化します。

大体、どのくらいの期間で納品できるものなんでしょうか?

通常ですとおおよそ3~4週間になりますが、ご依頼をいただくタイミングによっても前後する可能性があります。

だいたいの目安的な費用感を教えてください。

出張費用を除いて50~60万円前後になりますが、使用する3Dスキャナや3Dデータの作り方によって大きく前後します。

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この記事を書いた人

3Dモノづくりラボ編集部

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