10月のブログにて新規導入しました光造形方式の3Dプリンタをご紹介しましたが、積層ピッチは25、50、100、300μmの4種類の選択肢があり、造形物の出来栄えと造形時間に影響することをお伝えしました。
実際に「自由の女神像」を異なる積層ピッチで造形してみましたので、比較造形の結果をご報告致します。
目次
使用設備
■光造形方式3Dプリンタ(Formlabs社製:Form3)
■デジタルマイクロスコープ(キーエンス製:VHX-6000)
3Dプリントの条件
共通の条件
・使用材料:モデル材(※デザイン性評価用の微細な造形を行うことが可能な材料)
・造形角度:20°程度
・サポート材:推奨条件
・造形物のサイズ:全長150mm
通常造形の条件
・積層ピッチ:100μm
・造形時間:4.5時間
高精細造形の条件
・積層ピッチ:25μm
・造形時間:19時間
3Dプリントの結果
全体的な形状の比較
全体的な形状としてはほぼ変わらない結果となった。
詳細な形状の比較
デジタルマイクロスコープによる拡大観察(×20)を実施した。
「積層ピッチ:100μm」では顔や服等の様々な箇所に積層痕が発生しているが、「積層ピッチ:25μm」には積層痕がほぼ見受けられない。
まとめ
今回のブログでは100μmピッチの造形と25μmピッチの造形について比較を行いましたが、やはり繊細な造形を要求される箇所では積層ピッチが大きく影響することが分かりました。
ただ、25μmピッチ造形は100μmピッチ造形の4倍以上の時間がかかりますので、全体的な形状をラフに確認する程度でしたら100μmピッチの造形も十分利用価値があると思われます。
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