前回の「3DCGモデリングに挑戦(初級編)」ではイスとテーブルのモデリングを行いましたが、工業製品であったためモデリングの手法はCADのモデリングと似ている部分が多くありました。

今回は3DCG特有の手法である【スカルプト】という手法を用いてイルカのスケッチをベースとしたモデリングを行い、その3Dデータから3Dプリントする一連の流れをご紹介します。

使用設備・ソフトウェア

■3DCGソフト:Blender(Blender Foundation)
■3Dプリンタ:Form3(Fomlabs社製)

3DCGモデリングの作業工程

作業工程①

モデルとなるイルカのスケッチ(YZ視野・ZX視野)をインポートしてスケールと位置の調整を行う。側面図を背景にして輪郭をスケッチし、面をはって立体化する。

作業工程②

スカルプト機能を用いてイルカの形に近付ける。全体を丸めながらスケッチの形状に合わせていく。

メッシュを伸ばしたりスムージングをかけるなどして、尾ビレ・背ビレ・胸ビレ等を作製する。

作業工程③

最後に目や口をモデリングし、仕上げをして完成。

3Dプリントの作業工程

作業工程①

3Dデータを STL 形式で出力して3Dプリンタのソフトへインポートする。造形材料、モデルの位置・角度、積層ピッチ、サポート材等の条件を決定し、3Dプリントを実施。

作業工程②

造形サンプルについて、洗浄・二次硬化・サポート材の除去・クリア塗装を行って完成。

まとめ

今回のモデリングで使用したスカルプト機能は、メッシュを感覚的に変形させることで自由に形状を作製することができるため、生物やデザイン性の高い工業製品のような自由曲面で構成されたモデルのモデリングに適しています。(ただし、モデリングの自由度が高い分だけ、慣れとセンスが必要とされる手法であると言えます。)

3DCADでは表現することが難しい自由形状のものを、3Dデータ化して3Dプリンタで造形してみたいというご要望がございましたらまずはご相談ください。

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この記事を書いた人

3Dモノづくりラボ編集部

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