今回お届けする記事は現役エンジニアに3Dスキャナのスキャン方式についてお聞きしました。

そもそも3Dスキャナのスキャン方法としてはどんな方式がありますか?

大きく分けると「レーザーライン方式」と「ステレオカメラ方式」の2種類の方式があります。

各スキャン方法のメリットを教えてください。

◆レーザーライン方式
・光沢のある物、黒色の物、半透明の物をスキャンする場合でもノイズの発生が少ないため、白い粉の塗布無しでも測定が可能なことがある。
・角や奥まった箇所の測定は比較的得意。
◆ステレオカメラ方式
・スキャン速度が非常に速い。
・カメラを三脚等で固定するタイプの装置はスキャンの精度が良い。

各スキャン方法のデメリットを教えてください。

◆レーザーライン方式
・多関節アームの先端に付けるタイプの装置はレーザースキャナを手で動かしてスキャンを行うため時間と手間がかかる。
・多関節アームの先端に付けるタイプの装置はレーザースキャナの誤差だけでなく多関節アームの誤差も発生するため、スキャンの精度があまり良くない。
◆ステレオカメラ方式
・・光沢のある物、黒色の物、半透明の物は苦手としており、白い粉の塗布が基本的に必要となる。
・角や奥まった箇所の測定は得意ではない。

各スキャン方法のおすすめの使用場面(素材・形状)を教えてください。

◆レーザーライン方式
レーザースキャナは様々な環境に対応できる上に、多関節アームの先端に取り付けることで運搬が容易なため、サイズの大きなサンプルや重量のあるサンプルの測定に向いていると思います。
◆ステレオカメラ方式
三脚に固定して精度の高いスキャンを行うことができるため、金型やリバースエンジニアリング用のデータ取得のための高精度測定に向いていると思います。

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この記事を書いた人

3Dモノづくりラボ編集部

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